Civis et consul 【ラテン語の単語・キーウィス ・エット・コンスル】
写真 コンスルのコスプレイはいかが?
Ave Quiriti ! 皆さんこんにちは!
前回はMagnus,magna,magnumの意味とラテン語の形容詞の格変化について話しましたね。
ではテストします!正しい形を選んで日本語で翻訳してください。
Dominus magnus / magna / magnum est.
Villa domini est magnus / magna / magnum.
Magnus / Magna / Magnum est imperium Romanum !
答えはこちらです。
今日は二つの単語、Civis「キーウィス」とConsul「 コンスル」を紹介したいと思います。
Civis「キーウィス」は...フルーツと関係はありません!ラテン語で「ローマ市民」という意味です。ローマで選挙権、婚姻権、所有権、裁判権を持つ人です。
ローマ市民の親から生れました、又は市民権を許されました。ローマ共和国の時は少ない人数だったけど、ローマ帝国になるとルールが緩くなって段々増えてきて、212年にアントニヌス勅令で帝国内の全自由民にローマ市民権が与えられました。
そして、お金持ちのCivis・キーウィスは政治家になれます。Cursus honorum・クルスス・ホノルム「名誉のキャリア」 を果たして、最高の官位であったConsul・コンスル「執政官」に成れます。
こちらは例えばガイウス・ユリウス・カエサルの「名誉のキャリア」 です。
文法的にCivisとConsulは同じ格変化です。第3変化名詞と言います。
では見てみましょう。
単数 | 複数 | 単数 | 複数 | ||
主格 | civ-is | civ-es | 主格 | consul | consul-es |
呼格 | civ-is | civ-es | 呼格 | consul | consul-es |
対格 | civ-em | civ-es | 対格 | consul-i | consul-ibus |
属格 | civ-is | civ-ium | 属格 | consul-em | consul-es |
与格 | civ-i | civ-ibus | 与格 | consul-is | consul-um |
奪格 | civ-e | civ-ibus | 奪格 | consul-e | consul-ibus |
第1変化名詞と第2変化名詞に似ていませんね。
第3変化名詞は男性名詞も女性名詞もあります。だから、形容詞も合わせます。
例えば、Consul は男性名詞だから、「偉大な執政官です」は Consul magnus est. となります。
絶対magna になりません。
そこはラテン語のポイントです。名詞とそれに関わる形容詞は似ていない場合が多いです!
ラテン語の文書を翻訳するとき、形容詞がどの名詞に関わるかいつも考えないといけません。
次の文書を翻訳してみましょう。
① Cives in foro Romano sunt.
② Cives in foro Romani sunt.
ニュアンスの違いはわかりましたか。答えは下です。
ではまた今度!
Salve !
Zélia
答え
① 市民たちはローマの市場にいます。(RomanoはForoに関わる)
② 市場にいる市民たちはローマ人です。(RomaniはCivesに関わる)